「体験型クトゥルフ神話ロールプレイング」というジャンル名について

2023年に『箱の中』を再提供したときに、新たに「体験型クトゥルフ神話ロールプレイング」というジャンル名をつけました。

体験型クトゥルフ神話ロールプレイングとは、

  • 参加者が手や体を動かして状況や物語を体験する体験型で、
  • クトゥルフ神話的な怪異や魔術といった要素のある世界観を舞台とし、
  • 自分でないキャラクターとして発言や決断をしながら遊ぶ、ロールプレイングゲーム

です。

これは私たちマスカレイドがこれまで「クトゥルーライブ」として提供してきた作品の特徴を端的に説明しているジャンル名です。過去に提供してきた『オークション ~たった一つのカギを求めて~』『インディアンノッツ銀行vs銀行強盗』『砦』といった作品も、再提供することがあれば体験型クトゥルフ神話ロールプレイングというジャンル名で提供する予定です。

ハッシュタグとしては #体験型クトゥルフ を使っていきます。

なんで「クトゥルーライブ」とは呼ばないの?

クトゥルーライブの名称は、米国で発売されていた「Cthulhu Live」というライブアクションRPG(LARP)用のルールブックの名前を和訳したものです。マスカレイドではこのルール(の第2版や第3版)を使ってゲームを提供していました。ただし、マスカレイドではそのルールをそのまま使うのではなく、2版と3版のルールを取捨選択して組み合わせたり、独自のルールを加えたりしていました。

日本のプレイ環境及びマスカレイドの作品に合わせたルールの取捨選択や追加をしてきた結果、最近の作品ではCthulhu Live由来のルールは残っておらず、クトゥルーライブと呼び続けることは逆に誤解を招くと考え、もう使わないことにしました。

「体験型クトゥルフ神話ロールプレイング」はLARPですか?

前述のCthulhu LiveはライブアクションRPG(LARP)用のルールとして発行されており、マスカレイドでもクトゥルーライブをLARPの一種と説明したことがあります。しかし、「体験型クトゥルフ神話ロールプレイング」というジャンル名をつけた今では、わざわざLARPを名乗らないことにしました。

LARPというは定義が広く、多様な遊びを含むため、ある作品がLARPであると名乗っても、受け手が得られる情報量が少ないのです。マスカレイドの作品に興味を持った人がどんな遊びか知りたくてLARPという用語について検索して調べたとしても、マスカレイドの作品に参加するとどういう遊びができると期待していいのか、という点について意義のある情報は得られないかもしれません。逆にマスカレイドの作品では楽しめない要素(例えば、自由なキャラクター作成、LARP用の武器を使ったチャンバラ的な戦闘、などなど)が楽しめるという誤った期待を持ってしまうかもしれません。

こういった懸念から、マスカレイドはジャンル名として「体験型クトゥルフ神話ロールプレイング」とだけ名乗ることにしました。

「体験型クトゥルフ神話ロールプレイング」はマーダーミステリーゲーム(マダミス)ですか?

マダミスではありません。しかし、マダミスと共通する要素も一部ありますのでマダミスが好きな方も楽しめるかもしれません。

具体的には、それぞれのキャラクターに独自のキャラクター設定と思惑があり、自由に協力したり対立したりしながらロールプレイができるといった所はマダミスと共通する所があります。

しかし、マダミスに通常期待されるような、殺人事件の犯人探しのような中心的な謎や、システム的な証拠獲得・開示、投票などが欠けていることが多いため、「クトゥルフ神話ロールプレイング」がマダミスの一種だとは思わずに参加してもらうのが良いでしょう。